X-T2の銘板に化粧貼り革をはった

FUJIFILM X-T2の銘板のところに貼り革で化粧板を作って貼り付けて、FUJIFILMのロゴを隠してみた。

まあ、隠した理由はただのミーハーと言うか、FUJIFILMロゴがない方がレトロに見えるかなあと思ったから。FUJICAロゴだったらかっこよかっただろうになあ…とか思ってしまう。
世の中にはミーハーではなく理由があって隠しているお仕事の写真家の人もいる。戦場カメラマンはロゴがあると目立つので狙撃のターゲットになりやすいらしく、黒いカメラにロゴを隠して使う。ポートレートやヌードを撮るカメラマンの中にも、瞳の中のハイライトにロゴが写りこんでしまうことがある、と言う理由で隠している人がいる。そういう人は大概武骨に、ペンタ部にべたべたとパーマセルテープなんかを貼って使っているのを時々カメラ雑誌やテレビなんかで見かける。

と言うことで、まあお遊びでロゴを隠してみた。昔からカメラに貼り革を貼って遊ぶのをやっているので、まあ貼り革も余ってるしやってみようかなと。

使う貼り革はビニックスレザー。主にライカ用の交換貼り革や、その他カメラをドレスするために使われている。1セット買うと貼り革と貼り付けるための両面テープが入っている。A4サイズで、一度買うと素人の遊び程度では使う量がたかが知れているので使い切るまで結構長いこと遊べる。また、耐久性は十分にあり、手元にあるDMC-LX3に貼った貼り革はもう10年近く経つはずだが相変わらず問題なく使えているので、あまり劣化の事とかは気にしなくていい。

ロゴをきれいに隠す大きさにカットすればいいのだが、いつものごとくノギスとかでテキトーに測ってイラレ上で見本紙を作成する。


今回作成した下紙はこんな感じ。サムネイルをクリックして、でかいjpgをダウンロードして300dpiで印刷すれば一応サイズは大体合うはず。せっかくなので、銘板だけじゃなくてその上の面まで覆うようなデザインの物を製作してみた(が結局コンパクトに銘板を覆うところだけしか使わなかった)。もう少し遊ぶなら、脇の部分にも革を当てて、ニコンのFM系列やDfみたいなのもいいかなあと思ったが、SSやISOの位置を確認する指標をうまく隠さないように作るのはめんどくさかったので諦めた。


型紙を適当に印刷し、大まかに切って、貼り革の上に両面テープで仮止めする。ここで使う両面テープは仮止めなので粘着力は弱くていい(貼り革の貼り付け側には当然付属の強い両面テープを貼る)。今回は以前他で使った貼り革の端切れが残っていたのでそれを使用。


型紙を貼り革の上に貼り付けて、そのまま目安にカットする。器用な人がやった方が出来は絶対いいはず(僕はかなり下手な方だと思う)。


カットした後、コバ(貼り革のサイドの部分)がどうしても汚くなってしまうので、黒マジックで塗りつぶしてしまう。綺麗にカット出来ていてもこの作業はやった方がいい。ビニックスレザーは本来、貼り革スペースが確保されている場所に貼るもので、コバの部分は本体に段差があるので隠れて見えなくなるが、今回のように無理やり貼り付ける場合は、コバの部分が見えてしまい、特に両面テープがうっすらと白く見えてしまうからだ。


コバ塗りをしたら型紙をはがして両面テープの裏もはがしカメラに貼り付ける。これは銘板と前面を覆うように試作したのだけど、ちょっとうるさすぎるかなあと感じた。


ので、改めて銘板部分だけカットして貼り付けてみた。こっちのが無難かなあと思う。

なお、ペンタ部のデザインはX-T1、X-T2で基本的に共通らしいので、上記の型紙でX-T1でも同じように覆えるはず。

X-T2のパノラマ撮影機能を使ってみた

先日、内山牧場の大コスモス園に行ってみた。が、大コスモス園自体は今年は外れだったみたいで、数年前に行った時に感動したような前面を埋め尽くすようなコスモスがなくて、ほとんどの範囲は雑草が目立ってイマイチだった。
のだが、天気が良かったので、南隣にある荒船山がビビるぐらい絶景で広がっていたので、そちらを写真に撮ることにした。で、せっかくなのでX-T2にあるパノラマ撮影機能を使ってみた。のでその感想の備忘。

パノラマ撮影機能と言えばフィルム時代はフィルムの上下をマスクするだけのなんちゃってパノラマ機能が一時期流行し、カメラに無駄にP機能として搭載された結果、多くの人がボタン操作を間違えてパノラマ設定にしたまま撮影をし、事後のDPEで画質の悪い上に無駄に値段高いパノラマ写真をプリントされて困っていたのを思い出す。当時DPEショップでバイトしていた時、数十本に1本ぐらい、『あーこれ設定間違えて撮ってるわ』と思しきパノラマ写真があって、とはいえそもそもフィルムがマスクされているので上下は何も写っておらず、パノラマプリントせざるをえないフィルムを虚しく印刷していた。一応、ガチのパノラマ写真と言えば富士フイルムのTXシリーズと言うのもあったけど、まあ一般には全然知られてないだろう。
デジタルに入ってからは連射した写真をカメラ内で自動合成して一枚の大きいパノラマを作ると言う機能が搭載され、多しか最初はSONYのEマウントのどれかあたりだったと思うが、今ではスマホでも搭載されてるメジャーな機能となった(メジャーになっただけで使われているかは謎だが)。本来はこういうパノラマ合成は歪曲の少ないレンズを使って、三脚に据えて、ノーダルポイントを検出して回転させながら撮影して、あとで合成するみたいな果てしなくめんどくさい作業が必要なのだが、カメラ内で簡易的(とはバカにできない高クオリティで)作成できるようになったのは凄いと思う。

閑話休題。X-T2でそんなパノラマ機能を使って撮影してみた。撮影方法としては、ドライブダイヤルをパノラマ撮影モードに変更して、カメラのガイドに従ってシャッターボタンを押し続けながら体を回転させるだけ。
背面液晶に水平線と移動方向の矢印が出るので、水平はなるべく維持するように撮影する。またカメラを横に動かすのではなく、体の中心を縦に軸のようにしているのを想像して、体をぐるりと回す方がいいと思う。また、その回転はあまり速く動かすとエラーメッセージが出てうまくいかない。思ったよりゆっくりと体をねじるような感覚で回す。

と言うことで、撮影結果は以下の通り。

思ったより解像度は圧縮されたものが出てきた。
使用レンズは、IBERIT 75mm F2.4。
同じ場所で同じレンズで単射した作例は以下の通り。

さらに、同じ場所でXF35mmF1.4で撮影した作例は以下の通りで、75mmレンズでパノラマ撮影した写真は概ねこのレンズで撮影した写真と横の画角が一致しているようだ。

おまけで、同じ場所でXF14mmF2.8で撮影した作例は以下の通り。これだけC-PLをかましているので発色が若干違う。

この位置から見ると、荒船山の船の後ろの方から舳先を望むような構図になる。こうやって見てもしっかり『荒船』してるのはちょっと感動した。
紅葉の季節に、朝焼けや夕焼けを絡めて撮影したらさぞや傑作が撮れるんだろうなあと思った。

FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(5) 中望遠レンズレビュー

随時更新。
X-T1/X-T2用に購入した中望遠レンズのレビューエントリ。焦点距離的には46mm~100mm(換算69mm~150mm)までのレンズで検討したもの、購入したものをメモ。

超広角・広角域(焦点距離的には~23mm(換算34.5mm)までの)のレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(3) 超広角・広角レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ
標準域(焦点距離的には24mm~45mm(換算36mm~67.5mm)まで)のレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(4) 標準レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ
望遠域(焦点距離的には100mm~(換算150mm~)まで)のレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(6) 望遠レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ
特殊効果レンズのレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(7) 特殊効果レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ

以下、とりあえずさっくり調べたレンズ一覧。例のごとく、一眼レフ用レンズは数が多いので除外、L/Mマウントレンズは1990年代以降の新しめのレンズ(ライカ純正を除く)を掲載。
この辺のレンジから純正レンズもサードパーティも少なくなってくるし、Mマウントのレンズも減ってくる。さらに望遠域、例えば200mm単焦点とかは(今度フジ純正で大口径望遠が出るが)まあほぼ絶望的な状況なので、この辺のレンジからまとめて純正望遠ズームを一本買って済ませる方が個人的には無難なように見える。何より、このレンジでは手振れ補正がないことが結構ダメージとして効いてくるので、純正ズームのレンズ内手振れ補正に頼りたいと考える方がいいからだ。

HELIOS-44-2 F2/58mm

2017年6月購入。

上の一覧にないレンズをのっけから紹介する。まあ、このレンジのレンズとして最初にこれを買ったのだから仕方ない。このレンズは、ロシア製のM42マウントレンズなので、マウントアダプタを介して装着する。僕は最初慣れずにとりあえずXマウント-PK/RマウントアダプタKマウント-M42マウントアダプタを買った(将来的にKマウントレンズも買おうと考えていたので)のだけど、後から少し慣れて考えてみると、この買い方はそれほど良いわけではなさそうだ。一番正解の買い方は、少々ゴチャゴチャ連結感があるが、FujiFilm製純正Xマウント-MマウントアダプタMマウント-KマウントアダプタKマウント-M42マウントアダプタと買うのが良さそうだ。Kマウントなんて使わないよ、と言うのならダイレクトにMマウント-M42マウントアダプタでも構わない。

なんでこんなまどろこっしいガチャガチャを薦めるかと言うと、X-T1/X-T2にレンズを装着した時に、Exifに焦点距離入力をするのに便利だからだ。X-T1/X-T2には電子接点のないレンズに対して焦点距離入力をするメニューがあるが、これが結構深い階層の中に入っていて、レンズ交換の度に呼び出して入力するのが面倒なのだ。一方で、純正FujiFilm Xマウントアダプタを使えば、マウントアダプタ上にボタンがあってそこからダイレクトに焦点距離設定メニューに入れる。これが思ったより便利(このマウントアダプタの組み合わせですらレンズ交換時に焦点距離再入力忘れたりもするのだが)。現時点ではフジのカメラにはボディ内手振れ補正などがあるわけではないので、別にまあ焦点距離入力などしなくてもいいのだが、やっぱり入力した方がいい。

で、なんでこんなレンズをいきなり購入したのかと言うと、個人的に『グルグルレンズ』を一本買っておきたいなあと思っていたからだ。グルグルレンズと言うのがどういうのかと言うと、画面中心を基準に被写体の周りをグルグルと回るような感じにサジッタルなコマのボケがよく出ているレンズのこと。伝統的なのだとMeyer PrimoPlanあたりで有名で、最近だとLensBabyのTwist系効果レンズとか、LomographyのNew Petzval 58 Bokeh Control Art Lens辺りが有名だと思う。まあサブカル界隈に有名なレンズで、このHELIOS-44-2もグルグルボケが出ると聞いた(その上格安!)ので買ってみたのだ。

買ってみた感想としては
・今のところ、僕の買った個体ではそれほど目立ったグルグルボケを出せていない。使いこなしが下手なのもあるし、ロシア製のこの辺のレンズは個体差も大きいので一概に評価できない。
・僕の買ったレンズは何故か絞り目盛が逆で、F16の側に回すと開放、F2の側に回すとめいっぱい絞りこまれる。途中の絞り数字なんて確認しようもないアバウトさ。
逆光にはめっちゃ弱い。レンズの反射具合を見るにつけモノコートっぽいし、この辺はむしろそれを活かした作例を考えるべき仕様かと思う。
・操作性に関しては、へっぽこもいいところ。距離ヘリコイドがかなりユルユルなのはまあ仕方ないとして、絞りリングはさらにスッカスカである。さっき書いたとおり目盛も逆だし何がしかのニコイチなんかもされてそうだが、軽く触っただけで絞りが動いてしまうのは結構辟易。
・描写は、こんなニコイチくさいレンズでも意外に解像する気がする(気がするだけで解像はしてないのだけど)。カリカリの解像ではなく、しっとりとした湿り気のある描写なので、あまり解像が気にならないのもあるかもしれない。
と言った感じ。
せっかく買ったのでこれからもう少しいじくり回してはみたいが、このレンズを買ってつくづく思ったのは『SL(一眼レフ用)レンズだとボディのコンパクトさをスポイルするなあ』であった。アダプタをガチャガチャ取り付けると結構な長さになり、最大径がそれほど大きくはないので取り回しがそれほど悪いわけではないが、まあかっこ悪いのだ。このレンズを買った結果、X-T1/X-T2に装着するレンズはマウントアダプタ遊びをしてもMマウントまでだなあと思った次第である。

以下作例

頑張って多少グルグルさせてこんなもん。今度コスモスでもっとグルグルしないか試してみようと思う。


多分開放、最近接。これだけ寄れればまあまあかなあと思うし、一応花粉が写る程度には解像もしているし、ボケがとてもゆるやかで綺麗。このレンズはこれはこれで使い道があると思う。


多分開放、最近接から数cm離れてると思う。熟し始めた梅の実。逆光気味の条件なのでかなりホワホワになっている。完全逆光になるともっと画面内真っ白になる。


F4ぐらいのつもりで若干絞ってある。コスモスでも試してみたが、やっぱりグルグルはでなかった。点光源ボケを見る限り、若干の輪郭がつく二線ボケがあるようだが、あまり顕著に出ないのでこういうコスモスの葉っぱでもボケがうるさすぎるほどではなく存在感が微妙に残る面白いレンズだと思う。

NEEWER 50mm F2.0

2017年7月購入。

これは標準域にHengyijiaを買った時に安かったから一緒に買ってみたもの。同じスペックのレンズはNEEWER銘とMeike銘で出ているけど、銘板とか塗装とかが若干違いはするけど中身は同じものだろう。

で、いきなり感想は身も蓋もないかもしれないが、このレンズは買いではない。スペック的には無難な数字だし、描写もそれほど悪くないし、コンパクトでいいのだが、このレンズは最短撮影距離が65cmと若干長いのだ。焦点距離50mmなら最短撮影距離も50cmまでは頑張ってもらいたかった。このせいで、若干撮影が間延びしてしまって僕にはうまくリズムがとれなかった。
あるいは、普段からレンジファインダーカメラを使うのが主で、あまり近接をしないよ、と言う人なら無難に使いこなせるのかもしれない。
そうではない人は、純正XF50mmF2が最短撮影距離頑張って39cmなので、そっちの方が何かと便利に使えるのではないかと思う。

その他買った感想としては
ピントリングはてごろなねっとり感があっていい。絞りリングはかなり重ためで、クリックのないタイプ。XF純正・サードパーティ含めてこれだけ重たい絞りリングと言うのはあまりないと思うが、操作はこのぐらいしっかりトルクがあった方がやりやすい気はする。
・ピントリングのターレットはニコンやペンタ(タクマー)、フォクトレンダーみたいな段差と溝が交互に来るタイプ。絞りリングは朝溝だけのタイプなので、この使い分けをしているのはよろしい。Hengyijia 25mm F1.8はどっちのリングも同じ模様のターレットなので時々間違えて距離操作をするつもりで絞りリングをいじってた、なんてことがあるがこれはそういう誤操作しにくくて良い。ピントリングのターレットは、パッと見の印象は結構イカツイのじゃないかと思うが、ピントリングの幅がそんなに幅広ではないこともあり、意外に静かなたたずまい。
・逆光はやや弱め。逆光にすると盛大にフレア出すことができる。
・描写はわりと端正。とはいえ、Hengyijia 25mm F1.8ほどではないものの周辺が荒れることもあるので、多少絞った方がいい。
と言った感じ。

以下作例。

定番のモミジ。多分開放、最近接。もう一声寄りたいなあ、と言うのが印象だった。明暗差の大きいボケの輪郭に若干フリンジが出ているが、いわゆるパープルフリンジのような、軸色収差由来のものはあまりなさそう。


多分周辺部の荒れ方からすると開放だと思う。結構メリジオナル方向に伸びたコマが出てる。このレンズで天体写真を撮ったら、結構汚くなってしまう事だろう。


こっちも開放だと思うのだが、解像しているところは結構しっかり解像していると思う。若干ポップコーン気味ではある。新海三社神社にて。


近接気味で、スギの樹皮などの質感は良く出ていると思う。実はこの写真、撮影ポジション的には逆光になっていて


ちょっとだけ横に動いてレンズに逆光が当たっていると、こんな感じに盛大なフレアが出た。

COLOR-HELIAR 75mm F2.5

2017年7月購入。

中望遠域のレンズはいろいろ悩ましいが、最初にターゲットにしたレンズはカラーヘリアー。このレンジのレンズは純正で60、80mmのマクロと90mmのレンズがあるが今一つ大きく重たいのが気になったのと、60mmならまあまあコンパクトだがもう少し焦点距離が長いものが欲しかったのだ。で、サードパーティではコンパクトなm/Lマウントにしようかなあと漁っていて、目に留まった。カラーヘリアーの75mmはKマウントのSLレンズは使ったことがあって、その時の印象では「結構柔らかいながらも芯はしっかり写り、ボケも柔らかく絞り変動に伴う描写の変動も少ない、扱いの楽な優等生」と言う感じだった。で、Lマウントの物に手を出してみた次第。

使ってみた印象としては
・レンズはコンパクトなのは良い。絞りリング、ピントリングの操作感は安心のコシナフォクトレンダークオリティ。しいて言えば、SLレンズよりコンパクト(華奢)なのでピント・絞りリングのトルクが若干軽め。
描写は思ったよりカリッカリだった。ファインダーでのピントの山はなぜかイマイチつかみにくく、若干苦労するのだが、いざ撮影画像を見るとピントはビシッと来ていて気持ちがいい。一緒に買ったSWH15mmがピント甘目なのに対し、こっちはなんでこんなに、と言う印象。フィルム時代の設計のレンズとはとても思えない。さすが、中望遠で欲張りすぎてないF値のレンズの性能はいいもんだなあと改めて実感。
逆光は若干弱めパープルフリンジも若干のる印象。
・べた褒め気味に近いこのレンズだが、決定的な弱点が一つ。レンジファインダ向けのレンズなので仕方ない側面はあるのだが、最短撮影距離1mはきつい。対象物に寄りきれない。SLレンズだと70cmまで寄れるので、この30cmの距離感はつらい。
と言ったところか。最短撮影距離さえ何とかなれば、安心のレンズになるかと思う。ので、今後はフジXマウント側の接写リングでも買おうかと考えてはいるのだが、接写リングと言うのはなにぶん使い勝手はだいぶ面倒になるので、まあ本体で最初から70cmまで寄れれば(できれば50cmぐらいまで寄れれば)現代でも無敵レンズだよなあと思った。

あと、レンズのせいではない欠点だが、この辺のレンジから手振れ補正機構がないのがボディーブローのように地味に効く。撮影して自宅に戻ってきて確認するとぶれていた、と言う写真を慣れないうちはそこそこ量産してしまった。撮影時は当然絞り優先オート露出撮影になるわけだが、撮影時にはシャッタースピードもチェックして1/100secより遅くならないように気を付ける必要がある(頑張ればもう少し遅いssでも撮影できなくはないが、やっぱ等倍鑑賞できることを考えると基本のシャッタースピード限界はきっちり守っておかないと厳しい印象)。ぜひともボディ内に手振れ補正機構を組んだボディをフジに開発してもらいたいものだ。なにもオリンパスのように5段6段なんて神がかりな補正はしなくてもいいから、2.5段~3.5段補正してくれるだけでもずいぶんと楽になるしね。

以下作例

逆光気味のひまわり。最短撮影距離付近、さすがに少し絞ってあるか。ほれぼれするようないい解像をしている。背景の青空が白飛びせず粘っているのは、レンズの素性と言うよりはカメラが優秀と言える(撮影時はこれは背景白飛びしてるだろうなと思い込んで撮ってたぐらいなのだが)。フリンジっぽいものもほぼ皆無だし、後ろボケもふわあとゆるやかだし、素晴らしいレンズだなあと。


真逆光の構図。なだけで写真としては何写したのかわけ分からんけど。さすがにこのぐらい強烈にやるとパープルフリンジが少し発生しているのが分かる。フレア・ゴーストの類は構図に太陽が入るところではあまり出ず、太陽が画面外斜めに差し込んでくるぐらいのところで若干発生する。


この日は内山のコスモス祭りで、ライブイベントをやっていた。歌っていた方の名前は失念したけど、ギター弾き語りで牧歌的な雰囲気がとてもよくあっていた。せっかくだからこの写真はアスティアで仕上げてあげればよかったかな。このレンズだからこの程度で済んでいるけど、もっと硬いレンズで撮ったら前ボケも後ろボケもうるさくなっていただろうな。


せっかくなのでボディ内RAW現像でASTIAを適用させてみた。でも人物はこのサイズだとあまり影響ないな。


最短、開放。ピントのノリ、ボケの柔らかさ、完璧ですな。

HandeVision IBERIT 75mm F2.4

2017年8月購入。

もともとは上記のカラーヘリアーで行くつもりだったが、イベリットが販売終息?売り切り体制に入ったらしくamazonでガンガン値下げ販売をしていたので、思わずつられて買ってしまった。結果、目下のところカラーヘリアー様すら押しのけてこのレンズが『僕の相棒』になってしまっている。超お気に入りレンズ。

イベリットのレンズシリーズを出しているハンドビジョンは、中華レンズなのだが、一応「ドイツでレンズ設計」したので画質で他の中華レンズと一線を画す、と言うふれこみでやや強気の値付けで売っていたレンズだ。24mm/35mm/50mm/75mm/90mmと言うラインナップで当初攻める目論見だったようだが、結局24mmと90mmは市販はされず、Xマウントでは50mmと75mmしか出ていないように見える。50mmもまあまあ魅力的なレンズだったが、スペック的にはもう少し長めの焦点距離のレンズが欲しかったので75mmを選択。75mmで選ぶと言ってもブラックにするか/シルバーにするか、Xマウントにするか/Mマウントにするかで都合4パターンの候補ができてしまうのだが、そのうち3種類を買って試してしまった(←バカ)感想から言うと、Xマウントのレンズを選んだ方が良いようだ。と言うのも、XマウントとMマウントでは最短撮影距離が違っており、Xマウントが60cmまで寄れると言う魅力があるからだ(Xマウントでも70cmまでは寄れるので、決して悪くはない数字なのだが)。ただし、毎回レンズ装着時に焦点距離入力をするのはやっぱり純正Xマウント-Mマウントアダプタを使う方が便利であり、そっちの利便性を優先するのならMマウントでもいいかなと思う(あと、MマウントならEマウント用に転用もできるかな)。

そんなレンズだが、使った印象としては
・レンズの外観は土管と言うか、段差のほとんどない細長いレンズなのでかっこよさは若干カラーヘリアーが勝る。カラーヘリアーの方が全長も短くてコンパクトだ。
・操作感は満足。ピントリング・絞りリングともに操作で過不足はないし、他の中華安物レンズと違って絞りリングはちゃんとクリッカブルストップがある
・描写もカラーヘリアーと五分五分の良い出来。さっと使っている分には、ピントのカリカリっぷりも、ボケの柔らかさも合格点の上を行く感じ。カラーヘリアーよりこっちの方がファインダ上でピントの山が若干つかみやすいような気もするが、気のせいかなあ。
・最短撮影距離が短いことによる利便性は、作例参照。被写体に寄る、と言う部分ではこのレンズなら不満は出ない(これ以上寄るのは完全にマクロレンズの仕事だろう)。
・若干逆光に弱い。パープルフリンジは結構のる印象。
と言ったところか。パープルフリンジ以外は弱点がないので、非常に扱いやすい。しいて言えば、カラーヘリアーの項目で述べたのと同じく、手振れ補正機構が欲しいなあと言う事だろう。

以下作例。

いつものようにモミジ。開放、最短撮影距離だと思う。もう少し撮影倍率大きいかと思ったけどこんなもんか。解像性能は高いのだが、寄りすぎてピンがバッチリ来てるところがないか。


最短撮影距離、F4ぐらい。トンボの羽が非常によく解像している。このぐらいカリカリがでると気持ちいい。このレンズ辺りになると、F8辺りでは回折ボケの影響が出てくるので、一番おいしいのはF4~F5.6ぐらいだと思う。


これはゴーストの出た作例。逆光だとフレアもゴーストもそれなりにでる。今のところは手でハレ切りしたりして頑張っているのだけど、片手でハレ切りして片手でシャッター押すともれなく手ブレ写真量産になってしまうので、素直にフードを買った方が良さそうだ。手元に標準レンズ用ならφ49mmのフードがあったので装着してみたが、あまり効果がなかったのでもう少し望遠用のフードが必要なようだ。でもそれはかさばってしうまうな…。


これはパープルフリンジの作例。もっと酷いパープルフリンジが出た作例は自重した…。やぎさんのお顔がフリンジでまくっている。後ろボケなんかは非常にきれいなので、うまく使いどころを考えなきゃいけないところだ。まあ、RAW現像すればサクッと消せるんだけどね。

FUJINON XF 90mm F2 R LM WR

2018年3月一日レンタル。

特殊レンズの欄に載せてあるが、XF80mmも使用したのだがずいぶん大きく重く、日常に使うのはちょっと困難だなと感じたので、こちらを東京に行った折に一日レンタルで使用してみた。こちらもそれなりに大きいレンズだが開放F値もF2と明るく、その明るさでこのサイズ感ならまあ我慢できるかなあと感じたレンズだった。

使ってみた印象としては
・サイズ感はこんなものかなと思う。もちろん、もう一声小さく軽いと言うことないのだが。
・作りは結構がっしりとしていて安心感がある。ピントリング・絞りリングの操作感は、短時間の試用ではあまり不満は感じなかった。
・AFは遅い。スポーツ用に使うレンズではないだろう。普通のスナップ用途なら別に不満の出るAF速度ではないとは思うが。
・画質はいい感じ。特に、XF80と比べて口径食が出ないところがさらに扱いやすさを感じさせる。
と言ったところか。個人的には、XF80を持ち歩くよりもはXF90で必要に応じて接写リングを併用する方が良い気がする。手振れ補正が必要ならX-H1を買ってボディ内補正を使えばいい。もちろん、マクロ域の倍率は接写リングを使っても本物のマクロレンズには及ばないが、単品の花を写す程度の倍率ならマクロレンズは必要ない(例えば、雄しべ雌しべを拡大したいならマクロレンズ必須になる)。

以下作例


最近接、開放F2。この日はソメイヨシノの開花日で、まだつぼみの花が殆どで丁度撮影できる場所に手ごろな開花した花がなかった。開いていればこの距離感ならそこそこ満足できる写真が撮れるのではないかなあと思う。口径食が少なく、扱いやすい。前ボケになりかけのところが少し二線ボケ傾向か(かなりシビアに判定しての話)。


最近接+マクロエクステンションチューブ MCEX-11の併用、F5.6。接写リングを使うとここまで寄れる(16mm厚の接写リングMCEX-16を使えばさらにもう少し寄れる)。フジの場合ボディとの連携はすべて電子なので、接写リングは着脱が面倒ではあるものの装着時に何か不満の出ることは少なめ(もちろん、マクロレンズより収差は多く出るだろうが)。個人的にはこのぐらい寄れれば撮影できなくて困ることは無いと思う。


近景+開放作例 ピントが薄すぎて今一つどこにあっているのやら状態。後ろのボケはとても滑らかで、このレンズの素性の良さがよく分かる。


ほぼ同じ構図で、F4に絞って 2段絞られるので、被写界深度もだいぶ広がる。後ろのボケは相変わらず滑らかなのはいい。ただし、別の撮影で点光源を後ろに入れた時に開放ではもちろん円形にボケるのだが、少し絞ると絞りの形が出て多角形になってしまっていた。その辺の詰めの甘さがフジにはある気がする。


レッドブル・トロロッソ・ホンダF1のオープニングイベントにて。BMXジャンプショー。被写体ぶれが出てしまうので、思い切って高感度にしている。絞りは開放だと被写界深度が若干まかなえないので一段絞ってF2.8で。なんだこのレンズでもスポーツ写真撮れるじゃん、と思いきや実はこの写真はMF置きピンで撮影している。この速度でAFは無理だった。BMXジャンプショーは僕の座った位置も良かったのか、比較的横にスーッと動くだけで前後の移動がなかったので、MFでもなんとかなった。

FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(4) 標準レンズレビュー

随時更新。
X-T1/X-T2用に購入した標準レンズのレビューエントリ。焦点距離的には24mm~45mm(換算36mm~67.5mm)までのレンズで検討したもの、購入したものをメモ。

超広角・広角域(焦点距離的には~23mm(換算34.5mm)までの)のレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(3) 超広角・広角レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ
中望遠域(焦点距離的には46mm~100mm(換算69mm~150mm)まで)のレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(5) 中望遠レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ
望遠域(焦点距離的には100mm~(換算150mm~)まで)のレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(6) 望遠レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ
特殊効果レンズのレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(7) 特殊効果レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ

とりあえずざっくり調べた使えそうなレンズ一覧は以下の通り。
L/Mマウントレンズは1990年代以降の新しめのレンズ(ライカ純正を除く)を掲載。
一眼レフ用のレンズは未記載。
このジャンルにはサードパーティの中華Xマウントレンズが何本かあるが、いずれもカメラとの電気的連動が一切なく、MF/マニュアル絞りなのは言うまでもない上に、Exif上にレンズデータが記録されないのが残念(焦点距離のみ、カメラ内で設定することでExifに反映される)。そもそも、XマウントサードパーティレンズはCarlZeissのTouit以外電気的連動をしないのだが、例えばSONYのEマウントレンズならば電気的連動をするものが(マウントアダプタを含めて)あるのに、Xマウントではそういう製品がないのは残念。Eマウントは解析してでも対応する価値があるが、Xマウントには解析する価値がないと言うことなのだろうか。あるいはEマウントは情報公開があるがXマウントは情報公開がないと言う事だろうか、いずれにせよとても残念なことである。

FUJINON XF 35mm F1.4 R

2017年6月購入。

とりもあえずに最初に買った、と言うかX-T1ボディと一緒に買ったレンズがこれ。僕は基本的にズームレンズを好まず、単焦点を使いたい人間なので、まあ今回は定番の標準単焦点から行ってみよう、と選んだ。対抗馬としては
XF 35mm F2 R WR
Touit 32mm F1.8
辺りか。個人的にはペンタックスAPS-CでFA31mmを愛用していたこともあり、35mmよりも心もち広い画角のレンズが欲しくはあったが、Touit 32mm F1.8はレンズデザインかっこ悪すぎなのでひとまず見送った。XF 35mm F2 R WRもかなり悩んだが、スペック上ではF2になる割にはレンズ全長がコンパクトにならないこと(実際にはレンズ径が細いのでだいぶコンパクトには感じるだろう)、よくよく考えると今までF1.4のレンズは使ったことがなかったこと(せいぜいFA Limited 3本や SMC-M 50mmF1.7ぐらいだった)、世間の評判では『XF 35mm F1.4 RはAF速度が遅い』とのことだったが全群繰り出しで遅いのは全然気にならないタイプだったので、ファーストチョイスとして選んでみた。

レンズと一緒に買ったのは

まず、ステップアップリングで52mm→58mmへ変換。これは、使いたいタムロンのレンズキャップが55mmと58mmを持っていること、使えるフィルタで58mmの物をもっていることから。
普通はまあ不要だろう。

フィルターはもともと持っていたC-PL 58mmの物を流用。開放F1.4はシャッタースピードがむしろ使いにくいぐらいなので、ND代わりにもなるC-PLフィルタを基本的につけっぱなし。

簡単な印象としては
・描写はまあまあ良い。F1.4開放から僕には普通に使える。
・最短撮影距離28cmと言うのも無難。テーブルフォトを撮るのに座ったまま撮影でき、立ち上がる必要のない、楽ちんな最短距離。
・ピントリング、絞りリングはちょっと軽すぎるかな、と言う印象。このレンズのピントリング、絞りリングは所詮は電動エンコーダなので、もっと感触よく調整できると思うのだが…。
ピントリングをMFで使った時の距離移動のゆるさはどうにかならないものか。もちろん細かい方が微調整しやすいのではあるが、このレンズ、MFにすると無限遠から最短距離にするまでピントリングをおおよそ2回転しないといけない。マクロレンズなわけでもないし、明らかにこれは設定をミスってるんだろうと思う。
・難を述べるとしたら、もう一声小さく薄くできるのではないだろうか。まあ、F1.4のレンズだからサイズ感はこんなもんで、F2のレンズの方でもっとサイズ感頑張った方がいいんじゃないかと言う感想の方が大きいが。

と言う感じ。最初は、換算52.5mmは心もち狭いのではないかなあと思ったが、使ってみるとそれほど苦にはならずに使えるようだった。

以下、参考に撮った写真。


開放絞り、ほぼ最短で。作例替わりに載せてる写真、とりあえず今後もモミジの接写をとっていこうかと思う。分かりやすいし。
近接時のモミジの大きさはXF 16mm F1.4 R WRとそれほど差がない。XF 16mmがよく寄れるレンズと言う事か。XF 16mmは最短でも被写界深度が深めなこともあって結構カリカリしてたけど、こっちは緩めの描写。一応ピントの合った領域では葉脈が分かる程度の解像度はあるけど、ピントが薄すぎるのもあってカリカリ感はない。
後ろボケは若干レモンボケになるけど、この程度ならあまり嫌味はないと思う。光源ボケの輪郭強調がないので、優しい感じなのはとても良い。


もう一枚、開放・最近接。
これだけ寄れればマクロレンズは必須で持ち出さずともなんとかカバーできそう。ピント面近傍の前ボケ・後ろボケともパープルやシアンのフリンジが出たりせず、癖もなくとても扱いやすい。ピントが若干甘めなので、少し湿度のある描写をする。まあ写真が悪いので今一つ伝わらないかもしれないけど。


F5.6まで絞って。ここまで絞ってこの解像と言うのは、カリカリを求める人には心もち足りないかもしれない。


逆光・最近接・F4。逆光でコントラストを立たせると若干野太い描写になるかな。さっきも書いたけどボケの輪郭に色づきがないのはとても良い。


F2.8。XF16mmでF1.4の似たような構図の作例を載せてあるのでそっちとも比較のこと。F2.8まで絞ってもこっちのが甘いかなあと思う。


F4、無限遠近傍。F4ではこの程度の距離感だと無限遠~画面内の手前の物(多分距離数m)にピント合わせ切れない。焦点距離35mm、許容錯乱円0.02mmで計算するとF4の時の過焦点距離が15.47mとなるらしいのでこのぐらいの構図で全体にピントを届かせたいならF8-F11ぐらいまでは絞らないとダメか。
ピントが中途半端にあっていると、輪郭強調がかかるのか葉っぱがモヤモヤする(とくに中央上側の桜の葉で顕著)、これがシチュエーションによっていわゆるポップコーンノイズになるのだと思う。

Hengyijia 25mm F1.8

2017年7月購入。

中華製サードパーティレンズには、NEEWER/Meike/Hengyijiaあたりの格安レンズと、HandeVision/SPEEDMASTER/SAMYANGあたりのやや高級ラインがあるが、個人的には高級ライン側のレンズには今一つ魅力を感じない。その値段を取るのなら、MFのままでいいけど焦点距離やF値はExif連動にしてほしいと思うからだ。
と言うことで、格安レンズの方から試してみようと言うことになった。ブランド名が違うだけで実質同じレンズ等もあり、スペック的には25mmF1.8/28mmF2.8/35mmF1.7/35mmF1.8/50mmF2.0辺りがあるが、35mmは純正F1.4があるから不要だろうと言うことで、50mmはとりあえず買ってみるとして、25mmを買うか28mmを買うかはちょっと悩んだが、レンズ全長3mm長くなるだけで開放F値が1.8になるならそっちがいいなあ、と言うことで25mmF1.8の方を買ってみた。
なお、この辺のレンズは、おそらくシネレンズとかの光学系をスチルレンズ用の筐体に入れたものだろうと推察される。ので画質的には若干落ち、特に周辺画質が若干荒れそうなのは予想できる。

簡単な印象としては
・描写はまあまあ。近接撮影では無難によく写り、テーブルフォトなどには開放から使えるので良好。無限遠はやはり周辺画質が破たんする。像面湾曲も若干あるようだが、サジッタルコマフレア(この場合はメリジオナルコマフレアなのか?)の発生が顕著なようで同心円方向に像が流れる。うまく使えばグルグルボケになるのかもしれないが、無限遠気味のでグルグルってどう使えばいいのかまだよく分からない。
逆光画質はお察し。盛大にゴーストもフレアも出る。手で軽くハレ切りしてやるだけでもだいぶマシになるので、あまりに気になるのなら深めのフードなどおごった方がいいかもしれない。個人的には、逆光のへっぽこさはそのまま活かしてフレアで表現を考えた方がいいと思う。
・ピントリングは軽すぎるとは思うが、何せ可動する光学系が軽いし、剛性感はあるのでこんなもんかと思う。絞りリングはやや渋めでちょうど良いトルク感。
最短距離18cmはいい。このレンズをボディにつけっぱでとりあえず何でもこなせる感じ。
・難はさすがにいっぱい。一番ダメなのは、レンズマウント側の作りが甘いらしく、カメラボディにはしっかり装着できるのだが、プラスチックのレンズリアキャップを装着するとユルユルで外れやすい。フジ純正のキャップの方が外れやすく、レンズに付属してきた中華製レンズキャップの方が幾分かマシであるが、外れやすいのは結局同じなのでこの辺は何とかならないものか。
・ピントリングと絞りリングの模様(ローレット)が同じなのはいただけない。たまーに間違ってピントリングを操作しているつもりが絞りリングを操作していることがある。絞りリングにF値ごとのクリックストップがないので、ますます誤操作に気づきにくいのだ。絞りリングにクリックストップをつけるか、ピントリングのローレットを変えればよいと思う。おそらく、この手の格安レンズはクリックストップ用の機構すら省略することでレンズ生産コストを落としていると思うので、せめてローレット加工は欲しいかな(実際、NEEWER 50mm F2.0はタクマーみたいなピントリングローレットなので、誤操作が少ない)。
・ピントリングを回しきった位置は無限遠ではなくオーバーインフになっているので、無限遠の風景を何気なくパチリとやるときも多少のジリジリしたピント合わせ動作が必要。カメラ本体の設定をいくつか適切に組み合わせてあると、X-T1では背面のフォーカスアシストボタンを押すことで、X-T2では後ろ電子ダイアルの押し込みで、ピント位置の拡大ができるので活用した方がいい。
・使い始めてしばらくしたら、なぜか操作中にピントリングが前後にがたつくようになった。「?」と思っていたら、使用後にレンズをボディから外した時にコロン、とネジが落ちてきた。何かと思ったら、レンズのマウント座金を固定していたネジが一本外れて落ちたのだ。無くさなかったのでしっかり固定しなおして一難をえたが、さすが中華クオリティ。もしも外れたネジがボディの撮像素子が露出している側に落っこちていたら…とか考えると結構笑えない。

と言ったところか。
このレンズは、何度も説明しているようにExifに撮影レンズ情報が入らない。焦点距離情報のみボディ側設定にて記録できるが、このメニューがメニュー階層の結構深いところにあり、Fn割り当てとかができないので、レンズ交換時に設定変更が煩雑(な上にチョイチョイ忘れる)。のでこのレンズを持ち出すときは基本的にこのレンズのみ装着して持ち出し、レンズ交換は諦めてゆるーく撮影するスタイルがいいと思う。換算37.5mmと言うことで標準と言うよりは広角レンズに近い性質のレンズなので、気楽に撮影するにはあまり悩まずに使える便利なレンズである。

以下、参考に撮った写真。


多分開放、最短距離より心もち離れてるかもしれない。ピント面の解像は若干ゆるいが、ピント面前後のボケのつながり方や後ろ側の大きなボケなど、嫌味なところがないので扱いやすい。ボケの輪郭の色づきもなし。


開放、最短距離だけど若干ピントの山外してるかな。いやピント面の解像がこんなもんなのかもしれない。まあまあホワホワ感が出て、これはこれでいいんじゃないか。後ろボケが若干レモン気味なのがなかったらもっと利用価値高いかもね。


最短距離の辺だけどなんとなく少し(F2.8ぐらい?)絞ってある気がする。アジサイのつぼみ(と言うのか?)がこれだけ解像してればまあ充分かなあと。


開放、テーブルフォト(要するにラーメン)。解像はこんなもんで充分じゃないだろうか。焦点距離的にも最短撮影距離的にもこういう撮影はとっても楽ちん。後ろの反射光源ボケがほんの少し輪郭あるかと思うが、この程度で目くじら立ててたら使えるレンズは全然なくなってしまうな。


半逆光。頑張ればフレアはもっと盛大に出る。周辺画質に考慮して、F8ぐらいまでは絞ってあると思う。解像はもう一つかもしれないが、シャッタースピードがかなり低速なので微ブレもあるかもしれない。


無限遠、絞り開放だと思う。中心は無限遠でもそこそこ使えるが、周辺はグダグダになる。周辺減光も若干ある。


絞り別比較作例、多分開放F1.8


多分F値4か5.6


多分F16

順光気味の撮影だけど、絞り開放は周辺減光と言うより周辺の色シェーディングがちょっときつい感じ。解像感もないので輪郭強調のドロドロ感がちょっときついかも。F4-5.6ぐらいに絞ると周辺減光は改善し、周辺画質もまあ妥協できる感じかな。思い切ってめいっぱい絞ってF16などにしてしまうと、Exif絞り情報が伝達されていないのでボディ内の点像復元処理が働かず、小絞りボケのゆるーい絵になってしまうのでお勧めしない。

7Artisans 35mm F1.2

2018年2月購入。

5ちゃんで情報をやり取りしている中で気づいて、興味を持ったので12mmF2.8とともに購入。
とにかくF1.2と言うハイスピードレンズなのにこの安さと言うので買ってみた。

簡単な印象としては、
・まず外観から、F1.2レンズとは思えない非常に小柄なレンズである。正直、外観の大きさならHengyijia 25mm F1.8とどっこいどっこいの大きさ。実際にはレンズを前から見ると両レンズで前玉の大きさが全然違うのが分かるのだが。繰り返しになるが、F1.2の光学系でフィルター径43mmと言うのがまずびっくり。
・そして作りもなかなかに素晴らしい。総金属製であることは言うまでもなく、絞りリングの先からピントリングに向かってテーパードにすぼまる造型が美しい。ピントリングも、細身ながら強めの梅鉢型ローレットでとても個性的。
・絞りリング、ピントリングのトルク感はほぼ標準的。しっかりねっとり感はある。中華レンズのご多聞に漏れず絞りリングのクリックがないのが残念と言えば残念か。
・次に画質的には、正直甘さを楽しむと割り切るべきかと思う。中心画質は開放でもそこそこで、絞り込むことで若干の向上があるが、良像範囲があまり広くなく、周辺画質は甘々になってしまう。
・近景などでもピントを合わせようにもフォーカス拡大をしてもピントの山がつかみにくく、なんとなく不安なままシャッターを切るしかない。で、実際、解像は甘目でピントの芯はあるようなのだが周囲にフレアがかったベールが出ていて非常に甘い描写になる。

と言ったところか。できれば開放で甘くとも絞り込むことでピントがキリリと立つ、と言うのが好ましいのだが今のところの印象では絞っても若干甘い感じがする。ので素直に甘さを楽しむレンズとして使うのが良いだろうか。

以下作例

遠景、開放F1.2。画面中央は解像しているが、周辺部はモヤモヤ。また、周辺減光が結構ある。とは言え、そもそも野外風景をこのレンズの開放で撮影すると言うのが無理があるので気にする必要はないと思う。この写真でも、ISO200と最低感度なのにss1/30000(電子シャッター)と言う非現実的な露出になっている。


以下は絞り変化の比較。これはF1.4ぐらい。周辺減光は若干改善する。周辺画質は相変わらずへっぽこ。


これはF2ぐらい。周辺減光はほぼ気にならなくなる。周辺画質も若干改善しているが、まだ甘め。


F2.8ぐらい。


F4ぐらい。


F5.6ぐらい。この辺ぐらいが解像最良かなあと思うが、まだ周辺画質は甘めではある。


F8ぐらい。


F16ぐらい。点像復元機能は働かないので若干小絞りボケが出るんじゃないかと思うが、あまり気にならない。小絞りボケが気になるほど本来の解像していないからだろうか。


開放、最近接。ソフトレンズかと思うような描写だけど、これはこれで楽しい。Hengyijia 25mm F1.8に比べると寄りはもうひとつなのだが、まあこれだけ寄れれば良しとした方がいいか。


これも開放、ほぼ最近接。背景の光源ボケっぽいものはあまり口径食など出ていないようで素直だが、カップの縁のところの光源反射などは非点収差でもあるのか?みたいな中途半端に歪んだボケ方をしている。この辺はまだ試写不足なので断定はしづらいのだが、Hengyijia 25mm F1.8の素直にボケに比べると相当に扱いには苦労しそうではある。F2ぐらいに絞っての描写をよく調べてみたい。


最近接付近で、少し絞ってみた作例。F2.8ぐらい。F2ぐらいのも撮影してみたが、周辺部にほんの少し流れを感じるのでF2.8ぐらいまで絞った方が無難かなあと思う。まあまあピントは出るけど、やはりにじみと言うかハロと言うかがでて甘い描写にはなる。フリンジの色つきは少なさそうだ。


中景の作例、エストニアの伝統音楽をアコーディオンで弾いているお姉さん。F1.2開放のつもりで撮影したら、絞り回しきるの足りなくてF1.3ぐらいになっていた気がする(絞り値がExifに残らないのはこういう撮影情報を記憶に頼らないといけないのがつらいところ)。開放の割には意外によく解像している? でもなにか魔力的な魅力を感じる描写ではないかなあ。バストアップぐらいの中近景を撮影して描写具合を確認したいところである。


同じく中景、F2ぐらい。上記ほぼ開放の作例と比べてそれほど描写に差はないか(前に写っている人の頭のボケ具合で絞りが違うと認識できる程度)。周辺の方まであまり破たんがない。


開放近景。この辺になるとピントを掴むのが非常に面倒になる。EVFで拡大できるからギリギリ分かるけど、OVFだったら多分つかめてない。


これはオマケ。ただのモノクロ写真ではなく、IR720フィルタをかませた赤外線写真。とは言ってもこの写真じゃ赤外の意味ないけど。こういう写真でも遠慮なく早いシャッタースピードを切れるのはありがたい。

FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(3) 超広角・広角レンズレビュー

随時更新。
X-T1用に購入した広角レンズのレビューエントリ。焦点距離的には~23mm(換算34.5mm)までのレンズで検討したもの、購入したものをメモ。

標準域(焦点距離的には24mm~45mm(換算36mm~67.5mm)まで)のレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(4) 標準レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ
中望遠域(焦点距離的には46mm~100mm(換算69mm~150mm)まで)のレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(5) 中望遠レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ
望遠域(焦点距離的には100mm~(換算150mm~)まで)のレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(6) 望遠レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ
特殊効果レンズのレビューは→FUJIFILM X-T1/X-T2簡単なレビュー(7) 特殊効果レンズレビュー | ちゃたろうふぁんくらぶ

とりあえずざっくり調べた使えそうなレンズ一覧は以下の通り。
L/Mマウントレンズは1990年代以降の新しめのレンズ(ライカ純正を除く)を掲載。
一眼レフ用のレンズは未記載。
今のところ、魚眼レンズを除くXマウントレンズで最広角なのは10mm(FUJINON XF 10-24mmF4、SAMYANG 10mm F2.8)(2018年には8-16mmが発売見込み)、マウントアダプタを介せば一眼レフ用の8mm~ズームが一応装着できる(Xマウントのマウントアダプタは電子接点付きが基本的に無いので、一眼レフ用等を購入してもAF・絞り・手振れ補正等が利用できないのは泣き所)。※FUJI純正マウントアダプター ライカMレンズ/フジフイルムXボディ用 電子接点付が唯一電子接点がついているが、これはあくまでマウントアダプタ上にあるボタンでボディ内の焦点距離呼び出し(と歪曲やシェーディング補正)設定が呼び出せるだけなのでここでは趣旨がちょっと違う。

FUJINON XF 16mm F1.4 R WR

2017年6月購入、2017年7月売却。

まず最初に買ったレンズはFUJINON XF 16mm F1.4 R WR。このレンズを選んだ理由は、『純正で換算24mmの画角のレンズだから』と言うのが圧倒的な理由。
過去、僕は広角(と言うか超広角)レンズは換算24mmレンズをずっと基本としてきており、過去使ったものを数えてみるに
SIGMA 24mm F2.8
smc PENTAX-FA☆ 24mm F2
Panasonic DML-LX3 (ズーム広角端が換算24mmF2)
Panasonic DMC-LX100 (ズーム広角端が換算24mmF1.8)
と使い続けてきたからだ。(これ以外の広角だと、SONY DMC-W1にフィッシュアイコンバータ、smc PENTAX-DA 10mm-17mm F3.5-F4.5 FishEye、smc PENTAX-DA 15mm F4辺りか。)
初めて買ったのがシグマの安い24mmだったのだが、超広角のパースが気持ちよく、また簡易マクロになるので被写体にぐっと近づきやすいレンズだった。それですっかりはまってしまい、「PENTAXの24mmと言えば外せない憧れ」として24mmF2に買い換え、これまた長いこと愛用。若干寄れなくなったが、妙にしっとりとした湿気のある独特の描写だった。その後、デジタルでは丁度良い交換レンズに出会えず、高級コンデジのDMC-LX3からDMC-LX100と乗り換えつつ補完していた感じだった(DMC-LX3の広角端は、低感度番長のカメラとは言え実にすばらしい描写だった)。
と言うことで、まあ他のレンズには目もくれず最初はこれをそろえようと言うことになった。
が、思ったより好みに合わず、わずか短期間でいったん手放すことにした。
簡単な印象としては

開放F値1.4は立派。だけどミラーレスだと絞り込んでもEVFがちゃんとファインダ内の明るさ追尾してくれるので、思ったよりありがたみは薄かった。ピントは浅いと思うが、短期間だったのでピントの薄さを活用した写真はあまり撮れなかった。
最短撮影距離15cmと言うのも良く寄れるし無難。
・画質も文句なし。開放からEVFでもわかるほどよくコントラストが効いていて、使いやすい。ミラーレスなので勝手に補正されている可能性もあるが、歪曲収差もほとんどないので使いやすいだろう(フジの単焦点は光学的補正だけで歪曲収差をきちんと消し、カメラ内の電子補正にはなるべく頼らない主義らしい。聞こえはかっこいいが個人的にはそこは今更こだわっても仕方ないように思う。ミラーレスは歪曲収差は補正しやすいよう素直なカーブにして残して、他の収差低減に当てた方が楽だと思うが…例えばオリンパスの12-100mmF4は広角端で歪曲収差-10%もあるらしいが、それを問題にしてると言う話はほとんど聞かないし)。
ピントリングの重さはこんなものかと思う。このレンズの場合、ピントリングを前後させることでAFとMFを切り替えるクラッチがついているが、X-T1の場合、firmware ver.3.0でAF+MFが追加になってからだと思うが、フォーカスモードSのままでシャッターボタン半押しでピントリングを動かせばクラッチがAF側でもMFが効くし、逆にフォーカスモードSでクラッチがMF側でもシャッターボタン半押しでAFが働く。まあちょっと謎の挙動ではあるが不便ではなく、この仕様の方が扱いやすいだろう。
絞りリングの重さはまあこんなものかと思うが、もう少し重くてもいいかなと思う。XF35mmF1.4みたいに軽すぎると文句つけるほどではないが。
・あえて難を言うとしたら、ちょっと大きく重い。いや、換算24mmF1.4のスペックでこの大きさ重さは軽い方だと思うのだが、X-T1と組み合わせるにはちょっとバランスがいまいちかなあと。16mmF2のスペックでいいので、もう少し小さく(特に全長短めの)レンズを期待したい。

と言ったところか。まあ、ほぼ完ぺきなレンズである。ゆえに僕はいったん手放すことにした。もう少し癖のあるレンズを使いたかった(イマイチ解像が低いせいなのか、妙に湿気のある描写をしてくれたFA☆ 24mm F2の幻想に僕はいまだに囚われている気がする)のと、X-T1+16mmF1.4の組み合わせで使うと思ったより超広角のインパクトが薄く、これは一度回り道で癖のあるレンズやもっと広角のレンズを試してみた方がいいなあと言う結論に達したからだ。
一旦はマップカメラでたまたま安く出ていたSWH15mmF4.5で遊び、Touit12mmF2.8を目指してみるのが良いだろうかと考えている。

以下、参考に撮った写真を(あまり良い出来ではない)


開放絞り、ほぼ最短距離にて。定番のモミジだけど、葉脈までしっかり写っている。ピント面の手前ボケに若干のパープルフリンジがあるがあまり気になるほどではない。
後ろの玉ボケも輪郭強調されたり、周辺部でのレモン崩れもなく安定している。


F5.0まで絞り込んで。本来ならもう少し遠景の被写体で試したいが、歪曲収差もほとんどないことはわかる。
ちょうど手前に柱があって若干斜め構図になってしまったが、もう少し正面から頑張ればよかったなあ。


かなり強めの逆光。若干フレアっぽいが優秀。他のレンズでこれと同じのやったらフレアでまくりとかあると思う。
フードは装着してない。


これも開放絞り、ほぼ最短かな。逆光だけどゴーストもないし、よく解像してる。でもなんか超広角レンズ使った感じがあまりしない。

SUPER WIDE-HELIAR 15mmF4.5 (L)

2017年7月購入、

マップカメラの中古をたまたま眺めていたら3万円未満の品を発見してしまったので購入。外付けファインダー無しなのでこの値段なのかも。どっちみちFUJIFILM純正Xマウント→MマウントアダプタMマウント→Lマウント変換リングとかみ合わせてちゃんとファインダ内で像確認できるので問題なし。
SUPER WIDE-HELIARにはLマウントの初期型(I型)Mマウント化して距離計連動・フィルター装着可能になったII型Eマウント/Mマウント用が出て光学系も新しくなったIII型とあるが、II型は大きく重くなり最短撮影距離も伸びてしまっているので、ミラーレスのカメラでマウントアダプタ遊びで使う分にはI型の方がいいと思う。

Mマウントアダプタは純正品がちょっと高いものの焦点距離設定にダイレクトにアクセスできるボタンがつくので良い。って言うか、この焦点距離に直接アクセスできる機能、ボディのFnボタンに割り当てできれば純正マウントアダプタいらないのだけど…。

もし純正品を買わないにしても、安物よりもちょっと頑張ってヘリコイド付きで近接撮影ができるタイプのマウントアダプタを買った方がいいと思う。

LマウントをMマウントにするアダプタはK&Fの安物を買ったが、結構ゴリゴリしてる。もっと高級品を買うと滑らかなのかは不明。今度機会があったら試します。
Lマウント→MマウントアダプタにはMマウントレンジファインダーの表示切替用対応用に『28/90mm用』『35/135mm用』『50/75mm用』があるが、どれでもいい。そもそも15mmにはどれも対応しないし、X-T1はレンジファインダじゃないので。

購入したものは、フロントレンズキャップがブカブカだった。のでサードパーティのレンズキャップを買ってみた。ノギスを引っ張り出すのが面倒で定規で適当に測ってみたら40mmぐらいだったので、40.5mmと39mmを買ってみて装着してみたが、39mmでも若干キツイかも。SUPER WIDE-HELIAR本体に直付けのフード部分の内側に内面反射防止用に、水平にギザギザ加工がしてあるのでそれに引っかかってうまく装着できない。また、内付けタイプのレンズキャップは押し込むとレンズの前玉に当たっているような気がしなくもないので、純正フードないし本体直付けフード部分の外周ないしに何か当て布をして使う方がいいかもしれない。

マウントアダプタを使うときは、L→Mアダプタは本体に装着しっぱなしでMマウントアダプタにバヨネット装着するのがいいかなと思っているのだが、こういう使い方をすると普段のレンズリアキャップは付属品のLマウントキャップでは都合が悪く、Mマウントキャップでないと困るのでこれも忘れず準備したい。なお、最初付属品には厚めのLマウントリアキャップが付属していた。このレンズが結構後ろ側に飛び出しているからだと思うが、Mマウントリアキャップは通常品を買っても別に後玉が当たっている様子はなかったのでそれを使っている。

使ってみた印象としては
・やっぱ画質は相当に落ちる。フルサイズ画角のレンズのAPS-Cサイズ部分を使っているだけだし、開放F値も4.5と低めなのにXF16mmF1.4の開放と比較しても目も当てられないへっぽこさである。周辺が流れるのは言うまでもないが、中心でしっかりピント合わせをしても解像はXF16mmF1.4の開放に全く及ばない。まあ、でもこのぐらいヘッポコだと気軽に使えると言えなくもない。
・周辺部の画質が相当に酷い。最初、右下が特に酷く感じたので片ボケかなと思ったが、まあ四隅全部悪いことは悪いのでこんなものなのかもしれない。四隅全部悪いのは無限遠風景でも近接でも同じ。
・ためしに、PCのモニタをガッツリ写してみる。で、フォーカスアシストを右端にしてピント合わせをして撮影すると、画面中心はピントを外している。と言うことで、少なくとも近接撮影では周辺部の画質低下は像面湾曲の影響が結構大きいことが分かる。
・歪曲収差はまあそこそこの樽型。近接だと若干目立つかなあと思うけど、このぐらいは味の範疇で見逃してもいいかなと思う。純正Mマウントアダプタのボタンを押したときのみ、焦点距離設定だけでなく歪曲収差補正、色シェーディング補正、周辺減光補正ができるが、まあ補正はかけないでもいいだろう。
・同様に、色シェーディング補正、周辺減光補正もまあ味の範疇で我慢していいかなと思う。一括で補正かけても絞り値が変わったり順光・逆光等で変わってしまうだろうから、うまく補正しきれないだろうと思うし。って言うか、この補正ってSUPER WIDE-HELIARで使わなかったらどのレンズで使うんだろう。もはやULTRA WIDE-HELIARぐらいになってしまうが…。
倍率色収差が若干あり、周辺部の明暗差が大きいところで縁に色づきがみられる。って言うか、カメラ内で歪曲収差補正ができるのならなぜ倍率色収差補正機能がないのだろう?と疑問に思う…。
・最短撮影距離30cmは若干物足りないけど、まあ妥協できる範疇である。レンジファインダー用レンズでここまで寄れるんなら我慢すべきかな、と言う感じ。最近接に寄った時に、PCモニタ(24インチ)を画面目いっぱいに…までは寄りきれないぐらい(27インチモニタがいっぱいになるぐらいかな)。
操作性は良い。絞りリングのクリック感はしっかりしているし、軽めの操作感だけど不満はない。ピントリングも軽めだけど、そもそも小型のレンズなので当たり前か。グラつきなどは皆無なので操作感が軽くても不満は感じない。

と言う感じか。XF16mmF1.4と打って変わってヘッポコレンズである。画質的にはものすごく妥協して使うべきレンズ。ただし、このレンズの魅力は言うまでもなく「小さく軽い」ことである。これだけ軽量ならバッグの隅っこにポイポイ放り込んでおけるので、ほんと楽ちんである。こっちのレンズはそんな手抜きをしつつちょいといじって遊ぶ小生意気なレンズと言った感じだろうか、僕にはこの方が相性に合ってるかな。

作例は現在まだ増やし始めているところ


開放、ヘリコイドアダプタ無しでの最近接。もう一声寄れないのでラーメンのお盆の周りのスマホやらおしぼりやらちゃんと隠さないと写真にならない、そんな感じの大きさ。
平面を写し取るのでなければ周辺の像流れはあまり気にならないかも。中心の解像もこんなもんならまあ妥協できる範囲か。


これも開放、最近接。XF16mmF1.4と同じくモミジを寄って撮ってもこれだけ違いがある、と言うのが分かるかと思う。
若干解像が物足りない気がするけど、このぐらいぬめっとした感じの写りの方が好みでもある。


開放、無限遠。無限遠はどう見ても右側片ボケしているように見える。レンズの装着が悪かったのかもしれないし、被写体に正面向いてないと言えなくもない(いやでも川の対岸なので全部無限遠だと思うけど)のでもう少し様子を見たいが、場合によっては片ボケで一回マップカメラに戻すかもしれない。
※後日、XF14mmで同じ場所で撮影してみたが、やっぱりこの写真の像面湾曲は酷い(このエントリの下の方にXF14mmの写真あり)

その後、やっぱり無限遠での像面湾曲と言うか片ボケと言うかが気になるので、一度購入したマップカメラ経由で修理に出している。マップカメラとしても、これは片ボケより像面湾曲の影響の方が大きいのではないか、と言う見解なので治るかどうか、現在待機中である。
修理から返却された。8/2頃修理のためマップカメラへ発送し、8/27に修理が終わり帰ってきた。おおよそ3週間とちょっと時間がかかったが、お盆休業期間を挟んだので仕方ない。修理に関しては、ケンコートキナー銘の修理明細が付属していた。14000円ほどの修理代金見積もりが書いてあったが、初期不良期間中なので修理代金は無料にしてもらえた。修理内容としては「解像の調整、およびピントの調整」となっていた。

で、修理後の写真はこんな感じ。

開放、ほぼ無限遠(画面中央でピント合わせ)。修理前と違って、片ボケの症状はほぼ収まって、左右で流れ方の割合はほぼ均等になったと思う。像面湾曲があるので、像流れが完全に解消したりはしないが、この程度なら遊べる性能にはなったと思う。


参考までに、ほぼ同じ位置で、開放、ほぼ無限遠で今度は画面右端の方で拡大ピント合わせしたもの。一応端でピント合わせをすれば若干甘いもののピントは出て、今度は画面中央がピンボケになるので像面湾曲があるのが分かる。

FUJINON XF 14mm F2.8 R

2017年8月購入、

と言うことで、SWHが不在の間にもう一本レンズを試してみようと言うことで、FUJINON XF 14mm F2.8 Rを購入してみた。
1mm刻みでだんだん広角になっていくが、自分が使いこなせる限界はどのあたりに来るのだろう。このレンズを買うか、Touit 12mmF2.8を買うか少し悶絶して悩んでみたが、
Touit 12mmはでかい。XF 16mmで大きいのが不満と言っていた人間に納得できるかは非常に疑わしかった。
・どっちも最短撮影距離が18cmでもう一声足りない開放F値2.8でもう一声足りない、と言うのは同じ。
と言う辺りを根拠に、結局XF 14mmにすることにした。Touit 12mmの換算18mmの超広角が使いこなせる気がしなかった、と言うのも若干ある。

と言うことで、少し使ってみた感想。
・描写は非常に良い。XF 16mmより解像は高い気がする。けどXF 16mmほどカリカリ感はなく、穏やかに細く解像しているような印象。近接撮影の際に、後ろボケに入る始め辺りにごくわずかに二線ボケがあるが、無理に出そうとしない限り目立つことはないだろう。
・サイズ感も申し分なし。標準域レンズとしてコンビを組むXF 35mm F1.4レンズに52mm→58mmのステップアップリングとCPLフィルタを装着してあるのだが、これだと全長がXF 14mmとほぼ同じになり、ぱっと見た目にはXF 14mmXF 35mmが区別つかないんじゃ、って言うぐらいサイズ感が揃って、これはこれで使いやすい。確かに、両方ともXマウントレンズラインナップ初期のころに出たレンズなのだが、そういうサイズ感も揃っているレンズだったので先行して登場した側面もあるのだろう。
・ピントリング・絞りリングの操作感もXF 35mmと似ている。最大の違いは、こっちのレンズはMF切替のクラッチがついていることなのだが、結局のところX-T1/X-T2ではAF+MF機能を使ってフルタイムMF的な利用をするときにはどっち使ってもあまり大差はないわけで。ただ、XF 35mmXF 14mmピントリングの回転角が全然違うのはちょっと問題。って言うかXF 35mmの方がおかしいのだけど。
・難を述べるとすれば、最初に購入する時に悩んだそのまんま。このサイズ感でF2(せめてF2.4)であれば嬉しかったし、最短撮影距離も14mmレンズなのだから14cmまでは頑張ってほしかった。
と言った感じ。

以下作例。※なお、XF16mmの作例はX-T1で撮影していたがXF14mmの作例はX-T2で撮影しているので、等倍鑑賞とかで比較する時は画素数・解像度に違いがあることを考慮してください。


開放F2.8、最近接。XF16mmと比較しやすいように逆光気味のモミジで。多分、XF16mmの方はもう一声寄れたのかもしれない。モミジの大きさ的にはこれだけ寄れれば充分なのかなあ。
ボケ始めが若干二線ボケだけど、よく見るとXF16mmもその辺は若干二線ボケなので似たり寄ったりか。XF14mmの方がパープルフリンジの発生は抑えられている気がするが、XF16mmの方が逆光がまぶしい厳しそうな条件な気がするのでXF16mmをあまり責めるのは良くない気がする。後ろの光源ボケは開放F値が大きい分、XF16mmに比べると若干物足りない感じになるかな。多分このボケ方だと、XF14mmでボケを活かした撮影をしようとするとうるさいボケになってしまうシチュエーションの方が多いだろうと思う。


開放F2.8、最近接、同じモミジでも平たい光源の物を。解像もしっかりしてるし、立体感も良く出てる? 場所によってほんのちょっとだけの二線ボケが分からなくもないが、このぐらいの方が立体感がよく出るのかもしれない。


F5.6まで絞って、XF16mmとこれも同じ被写体を。歪曲収差はほぼなし。像面湾曲もほぼなし。優秀。XF16mmよりこっちのが若干解像が高い気もするけど、光線が違って色被り具合なども違うので、一概には比較できないか。


開放F2.8、逆光条件で。普通に優秀。換算21mmの超広角感も適度に出て、ちょっと難しいけどこれはこれで楽しい。


開放F2.8、XF16mmと同じ千羽鶴。やはり開放近接を楽しむのはXF16mmの方が一歩も二歩も上手かなと感じさせる。奥行が物足りない感じ。


これはSWH15mmとの比較用作例。SWH15mmの像面湾曲がいかにひどいかが分かる。と言うのは置いておいてこの作例で見ると、開放F2.8で撮ったのでやはり周辺部は若干解像が落ちているようである。無限遠はもう少し絞った方が良いみたい。

7Artisans 12mm F2.8

2018年2月購入

これは5ちゃんで情報やり取りしている中で偶然知って、なかなか興味深いスペックなので買ってみることにした。対抗馬としてはTouit12mmSamyang12mmあたりになる。Touit12mmは言うまでもなく高画質かつAFのレンズだが、如何せん大きく重く、値段が高い。Samyang12mmは開放F値がF2と明るいのは魅力だが、ちょっと大きく値段もそれなりにする。比較して7Artisans12mmはバーゲンプライスかと思うほど安いところが魅力かな。

7Artisansはサイトを見ると
Shenzhen 7artisans Photoelectric Technology Co., Ltd
現在7種類のレンズを出しているのがウリのようだ(だから7 artisansなのかと思う)。50mmF1.1はフルサイズをカバーしているレンズで、これが一番のウリらしく(主にMマウント押し)国内でもいくつかレビューを見かける。フルサイズで使うとメリジオナル方向の補正が甘いのか、放射状にボケが出やすいらしく結構な癖玉扱いされている(ハイスピードレンズなので癖玉上等なのだろう)。また、サイトに載っている25mmF1.8は僕がHengyijiaブランドで持ってるものとほぼ同一らしく、新興の中華ブランドは互いにOEM供給しあってラインナップを維持しているんじゃないかなあと思う(Xマウントは用意されていないがKAXINDA35mmF1.7なんかは何度もマイナーチェンジで光学系変更されているらしく、その辺の仕様違いを調べたり使ってみたりするのも結構遊べそうな感じである)。

購入はamazon.co.jpからなのだが、発送は中国からの郵送となり、10日ほど要した。これでも発送早い方らしい。下手すると一か月は待つ覚悟が必要。

簡単な印象としては

・まず外観、もっとプラスチッキーなレンズかと思いきやなかなかこれがしっかりした金属製の鏡胴である。唯一、レンズキャップがプラスチック製なのだが、固定式のレンズフードに噛みあうように成型したらまあ金属製でと言うわけにはいかないかな。Hengyijiaに比べるとマウント座金が厚みのある金属で(多分Eマウントとマウント座金交換のみで共用するためにXマウント用は厚めになっている)、重厚感がある。
・とはいえコストダウンの要素もあって、絞りリングにはクリックストップは無し
・ピントリング、絞りリングはやや重めのねっとりとしたトルク感がある。どっちのリングもローレットの模様は同じなので操作時に間違えそうな気はするが、実際のところ配置やピントリングの厚みなどを見る限り間違えることはなさそうだ。
SWH15mmと同じような花形の固定フード(もちろんこれも金属製)は作りもしっかりしていて素晴らしい。レンズ最前面は出目金タイプで、汎用レンズキャップは使えない。一応サイズとしては58mm径なのだが、装着するとレンズにぶつかってしまう。
・次に画質に関して、画質も割と好印象。カリカリの解像ではないが、その代わりに良像範囲がわりと広めで、ごく周辺部までそれほどの画質低下はない。端の方は若干流れるような描写の傾向はあるが、まあこんなものだろうと思う。周辺画質も中心画質も絞ってもそれほど変化を感じない。
・無限遠での像面湾曲はほとんどないようだ。画面中心でピント合わせした後、画面周辺部を拡大してピントのずれがあるか確認したが、特に問題はなく画面中央とピント面は同じだった。
・周辺減光も超広角なのでこんなものかなあと思う。絞ってもあまり改善しないのは周辺画質と同じ。
・歪曲収差に関してはまだ未チェック。

と言った感じだ。総じて外観がよく高級感は申し分なく、画質はカリカリではないものの納得できるレベル。絞りによる画質変化は少なく、あまり積極的に絞らずとも良さそうな感じだ。

以下作例。


あの冬で待ってる遠景ポジション、開放F2.8。ちょうどお昼時の一番順光な時間帯。もう少しカリッとしてくれるとうれしいが、フジのカメラで解像が高すぎるとポップコーンになるので、この程度がいいのかなあと思う。


以下は絞りごとの変化を見る作例、これはF4ぐらい。


同じく、F5.6ぐらい


同じく、F8ぐらい


最後に、F16ぐらい。F11の作例がないのは、忘れたわけではなくF8とF16の間に目盛もないし幅も狭いからである。


近景の作例、開放。最短撮影距離が20cmなのでそこまで近接性能が高いわけではない。


遠景開放作例、都会の写真なので歪曲収差の出具合が分かるかと思う。個人的にはこの感じなら歪曲は全然気にならない。


開放中景作例、左上の木の枝などを見ると倍率色収差がさすがに少し出ているのが分かる。換算18mmのスナップって、さすがに距離感とかつかむのが難しい。


開放近接、後ろのボケも割と素直で扱いやすい印象。

FUJINON XF 10-24mm F4 R OIS

2018年3月に1日レンタル

これは3月に東京に行った際に六本木のフジサービスステーションで一日レンタルをしてみたレンズ。個人的には好みの超広角焦点域が改めて分かるのかなあと思って使ってみたのだが、どちらかと言うと基本は10mmF4レンズとして使い、気になった時に少しズームする、程度の使い方しかできなかった。それはそれで便利なのだけど、どうも僕はズームレンズはうまく使いこなせないようだ。

簡単な印象としては
・外観は大きいが我慢できないほどでもない。XF16mmの大きさに我慢できるのなら、このレンズでも我慢できそうな気がする。
・ピントリング、ズームリング、絞りリングの操作感は一応不満なし。短時間で使い込むほどにならなかったが、その短時間で不満を感じるほどでもなかった。
・描写はこれで充分なんじゃ?と思う。これ以上の画質を求めるよりは、この画質を維持したままダウンサイズしてくれた方がありがたい印象。
・使用中、カバンの中に出し入れすると、フードがずれてしまうことが多かった。ファインダを覗けばすぐにケラレができていてフードがずれていることには気づくのだが、もう少ししっかり固定したい。
と言った感じ。短時間しか使用していないが、少なくとも遠景に関しては無難な描写で歪曲も(電子補正が入っているのだろうとは思うが)よく補正されていて、使いやすいレンズだ。近接性能がイマイチなので、その辺は割り切ったスナップレンズとして使うのがいいのだろうと思う。

以下作例。


遠景、F5.6。すごく逆光な条件。多少ゴーストは出ているけどフレアっぽさはほとんどない。逆光性能も優秀だし、解像性能も優秀。


多分最近接、F8。桜のつぼみにギリギリまで寄ってみようと思ったのだが、全然寄れずに何を写したかったのかも意味不明な写真になった。と言うことで近接はイマイチ。望遠側でテーブルフォトとかならこなせるか。


これも遠景、F5.6。こういうパース感を得られる場所では、撮影している手や足が写りこまない限りはなるべく広角の方が撮影が気持ちいい感じがする。言うまでもないが歪曲収差はどこにも感じられない。