グランカスタマ 歌舞伎町店に宿泊してみた

さて、今回の一泊二日の旅行では宿泊にビジネスホテルではなく、個室系漫画喫茶を利用してみたのでどんな感じだったのかを報告と言うか備忘。

以前は東京に行ったときは、ビジネスホテルを利用していた。一番よく利用していたのは京王プレッソイン池袋。高速バスの終点が池袋東口西武側(帰りの始点は東口バス停)で、そこから徒歩数分で旅行荷物を抱えての移動でもとても近く、施設もきれいで宿泊代が6000円前後と妥当な値段だったからだ。だが最近では都内のビジネスホテルは格段に値上がりしてしまい、日曜・月曜宿泊ならともかく、金曜・土曜宿泊は以前の2、3倍の相場になってしまったのでとても利用する気にはならなくなっていた。
なお、そのほかに佐久からは新宿(現在ならバスタ新宿)終点の高速バスもあり、同じく京王プレッソイン新宿も利用したことはあるが、こちらの方が新宿駅周辺からは若干遠く(徒歩10分程度)、荷物を抱えて移動するのは若干面倒な感じだったので今は利用していない。
京王プレッソイン池袋の利用を諦めてからはもう少し安い大塚のビジネスホテルを利用していたが、やや古びたホテルであり宿泊代金と移動の面倒さ、施設の良さを考えると正直微妙なところではあった。

ので今回、いっそのこと今どきの個室系の漫画喫茶でいいのじゃないかと思い、利用してみた。
結論から言うと、かなり快適だった。昔からの共有スペースに衝立で仕切った漫画喫茶と違い、カラオケボックス的な個室スペースが確保されているので安心感がある。またまだ比較的新しい業態なので、施設が新しくきれい。そして宿泊代も今回利用の三連休絡みの土曜宿泊でも12時間パックで3000円程度。言うことなしだった。
簡易的にカプセルホテルと比較するなら、宿泊予約ができる分カプセルホテルのが確実だが、個室スペースが天井までごく普通の室内高で個人用空調もあり、自分のベッドスペース+αと広い分漫画喫茶の方が有利、と言う感じ。
今回僕の利用したグランカスタマだと大浴場がある、と言うのは今どきのカプセルホテルとほぼ同条件だろう。漫画喫茶の就寝スペースはあくまで仮眠前提なのでフルフラットにせよリクライニングにせよ合皮ソファタイプでシーツがないので、その分安眠の感じは低下するだろう。

以下、詳細をメモ。基本的に写真を撮ってこなかったので、文章だけで。

グランカスタマ 歌舞伎町店

まず、お店までの道すがら。もしも新宿バスタから歩くとするなら、かなり遠い。系列店のカスタマカフェ代々木店の方が混雑したところを通らない分、楽だろう。
僕は今回は新幹線利用だったので荷物を新宿駅構内のコインロッカーに預け、夜に回収して駅から歩いて行った。特にアルタ前近辺は死ぬほど混雑しているので場合によっては地下通路併用した方がいい。
歌舞伎町の治安に関しては、相変わらず汚い。歩道が広く歩きやすいが、そこら中にタバコの吸い殻とガムが吐き捨ててあり道の端にはペットボトル等々ごみが散乱。まあこの街はいつもこんなもんだが。20年前は日本人アジア人やくざの客引きばっかだったが今は黒人白人系客引きも多く、六本木的な雰囲気が加わったなと言う印象だった。客引きは強引にやると警察がすぐ飛んでくるし、ある程度の荷物を抱えて歩いている連中は宿泊場所までの移動であることが明白なこともあり、客引きが声をかけてくることはほぼないので、見た目の怖さほどには実際の問題はない。
また、相変わらず謎なのだが若い女性も平気で歩いている。それも明らかにお水系とか風俗系とかでもない、ごく普通の女の子だったりゴスロリで着飾った未成年じゃないか風だったり。なので、例え若い女性であっても度胸さえあればこの辺を歩き回ることに別に支障はなさそうだ。

次に、お店のチェックインについて。予約がないのは残念。今回の利用では土・日・月の絶好の三連休の土曜宿泊と言うこともあり、満席で空き待ちになった。入室後何度かフロントに行く機会もあったが、常に5-10人ぐらいの空き待ちの人が一階の椅子に腰かけてスマホをいじっている状態だった。慢性的にこの混雑なのか、今回は特に混雑がひどかったかは分からない。が、その人数待ちでも15分程度で空きができたので、あきらめずに待った方が良い
僕がチェックインした時刻が午後9時前後だったが、この時間帯はまだ部屋の回転があり待てば部屋が回ってくるようだ。例えば終電の終わるような時間帯だとみな宿泊で部屋が埋まっていて待っていても部屋の空きがなかなかでないこともあるかもしれない。
待っている間は、店の方からQRコードが印字されたレシート紙を渡され、その待ち番号で呼ばれるのを待つこともできるし、QRの印字をスマホで読むことでインターネット経由でスマホ画面で待ち状況をリアルタイムに確認することもできる。ので、フロントから少し離れたり店外で時間を潰すことも可能。まあそんなに時間つぶしで悩む必要はないだろうけど。待ち時間中にトイレが利用したかったら、1階のトイレは利用客専用でカギがかかっているので地下一階へ広い階段で降りて利用できる。

チェックイン手続きそのものは、ホテルのチェックインと言うよりはカラオケボックスのチェックインのイメージだろう。プランを選び、レシートの書かれたプレートとカギを受け取るだけ。まだ支払いはない。
なお、ここでアメニティとして無料貸し出しのスマホ・ゲーム充電器とブランケットは借りておくべき。個室内には充電に使えるコンセントが複数ある(僕の利用した部屋は3個もあった)ので、例え充電器を持参していても無料で借りれるんだから借りておいてよい。自分の充電器は机脇のコンセントにつないでめいっぱい機器をつなげて充電しつつ、リクライニングシートで横になってスマホやタブレットを閲覧するにはケーブル長が不足するのでシート脇に借りた充電器&ケーブルをさして利用するとちょうどよかった。
また、就寝時は自分の就寝している個室単位で空調を調整できるので、暑い・寒いの問題は発生しないが、はやりなにも上掛けがないまま寝るのは寝心地がいまいちなので、ブランケットを借りておいた方がいい。ちょうど薄手の毛布程度の感じである。
また、長時間パックを選ぶとシャワーか大浴場の利用を選べるが僕は大浴場を選んだ。ハンドタオル&バスタオルは必要ならレンタルではなく購入になる。僕は入浴用のハンドタオルはあったのでバスタオルは購入した。300円。若干薄手だが、ごく普通に使えるバスタオルなのでもしタオル持参していないのならぜひ購入すべきである。体を拭う以外にも就寝時に枕カバーの代用にしたりと、何かと便利である。シャンプー・リンス・ボディシャンプー等々は備え付けがあるので不要。ドライヤーも大浴場にあるので個別貸し出しは不要だった。

そして個室へ。エレベータはフロントから見える場所に1基、裏手の分かりにくい場所にもう1基あるっぽいが混雑していてなかなか来ないので階段利用した方が手っ取り早い。階段は非常に広く歩きやすく問題ない。後で部屋数から推測するに客数200人程度にはなるはずなので、その人数で使うエレベータとしては不足気味ではあるだろう。

部屋はリクライニング・フルフラット等々、禁煙・喫煙等々、選べるようだが待ち時間が分からないので僕は今回無指定で一番早く提供できる部屋で頼んだ。結果、禁煙のリクライニングだった。まあ、今どき無指定でも喫煙の部屋になることは少ないのだろう(むしろ喫煙者が指定しないと待たされるのじゃないだろうか)。リクライニングとは言うが、べたっとフルフラットに倒せるので、寝るのには全く支障がない
なお、PCは利用できなかった。どうやら会員登録をしないとPCはロックされてしまうっぽい。モニタは地上波とBSのテレビとして使う。建物内で自由にWi-Fiが使えるので、今どきはPCは必須ではないのだろう。でもやっぱりPCの方が楽なので次回利用の時は会員登録してPC利用の申請をしてみようかと思う。

部屋はかなりしっかりとしたドアで区切られ、室内はおおよそ2畳分ぐらいの広さか。真四角ではなく、縦2.5m x 幅1.5mぐらいの感じ。なのでリクライニングシートを完全に倒して2mぐらいの簡易ベッドにしても、足元か頭の上に若干のスペースが残る感じ。ほぼシングルサイズのベッドで幅90cmぐらい、そのわきに若干の床スペースがあり、スーツケースを広げておくには厳しいかと思うが閉じて置いておくには充分だろう。
室内には足元側に机がありキーボード・テレビ・ゴミ箱・充電用コンセント等々があり、テレビの上に荷物を置く結構広いスペースもある。シートの脇に小物を置ける奥行きの薄い棚があり、リモコン・施設ガイド・リモコン(テレビ、BDプレーヤ)、ティッシュ・インターホン等々が収納してある。ここにスマホを立てかけて置いておくこともできる(落っこちないように仕切りがあるので大丈夫)し、コンセントがここに2口あるのでフロントで借りた充電器で充電もできる。
この小さい棚の脇に室内エアコン用のコントローラと室内灯のON/OFF・明るさ調節のスイッチがある。
いずれも最小限のコンパクトさながらよくできており、狭さを感じることもなく快適に利用できる。施設自体が新しいので清潔感も上々。

施設内で履ける室内履きが部屋にあり、靴は脱いでそちらを利用して施設内を移動できる。各階には飲み物の自販機、電子レンジ、電気ポット、コピー機程度の設備があり利用できる。コインランドリーと乾燥機もあるらしい。トイレは共用だが、まあ今どきの標準的な商業施設のトイレで清潔感は十分にあり、ビジネスホテルの個室ユニットバスのトイレよりよほど快適。各階にそこそこの個数があり、トイレ待ちをしている様子はなかった。

大浴場は地下一階にあり、階段でてくてく歩いて降りれる(もちろんエレベータでもいいけど)。大浴場手前で室内履きを脱ぐのだが、室内履きはどの部屋のも基本的に同じ形なので人の出入りでちょいちょいみな自分のものを間違えて出入りしているっぽい。人の履いた室内履きを使いたくなかったら、下駄箱の利用を。
大浴場はまあ標準的な日帰り温泉施設と言うか銭湯と言うかと同じ。ごく普通に快適。ドライヤーが備え付けなので問題ない。
浴室内は清潔感がある。シャンプー・リンス・ボディシャンプーは備え付けがあり遠慮なく利用できる。洗い場スペースが個人単位で仕切りがあり、プライベート感があるのはいい。風呂はそこそこの広さ。10人も入浴すればいっぱいだろうが、そんなに人は来ないっぽい。僕の時は独占で湯船に浸かれた。比較的ぬるめの炭酸泉で、ゆっくり入浴しやすい。

就寝時の個室内の騒音や寝やすさについては、まあまあ合格点。個室とはいえ若干の騒音漏れはある。壁伝いの漏れと言うよりは換気の配管沿いに声が漏れてくる感じ。くしゃみが余裕で聞こえる。入室した時点では「これは寝るとき気になるかな?」と思ったが、実際には深夜12時前後になると皆眠っているらしく静かになるので別に支障はなかった。むしろ空調エアコン機械の方が若干うるさいかもしれない。
リクライニングシートに関しては完全にフラットになるので寝るのに問題ない。先ほど書いたとおり、シーツがないので触感が若干悪く、ベッドの硬さとしてはやや硬めと言ったところか。シングルベッドのフルの幅があるので普通の人は寝返り打つのに問題ないだろう。僕でも問題なかった。ビジネスホテルのように室内が乾燥していて喉が気になるようなことはなかった。
室内には消灯するとテレビの消灯ランプ、時計(一応目立たない暗めの赤LEDデジタル)などあるのでそういう光源を嫌う人もいるかもしれない。まあ普通の家にもそういう消灯ランプはあると思うので、気にならない人の方が多いだろうけど。

チェックアウトは、無料貸し出しのブランケットと充電器を忘れないこと、以外は特に問題ない。支払いはクレジットカードも電子マネーも使えるのですぐ終わる。
施設内には一階のフロント前にローソンが併設されており、買い物に困ることもない。

等々、総じて快適な施設だと感じた。翌日の帰りの新幹線で爆睡するほどの眠気が残ってしまったが、あれは施設の安眠性の問題ではなく単になれない場所で寝たからと言う程度のものだろう。僕は今後、単独で出かけた時ならビジネスホテルを利用することはないと思う。歌舞伎町のグランカスタマの場合、すぐ近くにカスタマカフェ歌舞伎町店と言う系列店もあり、そちらは大浴場はないけど料金が割安らしいので、混雑していたらどちらかの空きを探すにも良さそうな感じだ。

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